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逃げ得は許されない

There should be no crime without punishment.

刑罰を伴わない犯罪は存在しない。

今、我が国では輸入冷凍食品中毒事件に揺れています。事件は当初の残留農薬説から人為的犯罪説に傾きつつあるようですが、日中両国の当局による捜査結果がはっきりしない現段階では、コメントを控えさせていただきます。

さて、今回のテーマは代理処罰です。

これまで、私たちは、国内で犯罪が行われれば、犯人はどこへ逃げようとも逮捕されれば日本に引き渡してもらい裁判にかけることができる(以前の日米安保条約による米兵のような例外を別として)、となんとなく思っていたのではないでしょうか。実は外国籍の人物が日本国内で凶悪犯罪を犯し、帰国してもこれを拘束し、その身柄を日本に引き渡してもらう条約を結んでいる国は、まだ僅かしかありません。これは、各国とも、その国の憲法等で自国民の保護を規定している以上、むやみに自国内にいる自国民を拘束し外国(この場合は日本)に引き渡すことができないのは当然です。そこで、これに代わる方法として登場したのが、代理処罰という方法です。明白な犯罪が立証されている場合で、自国へ逃亡した者を、相手国の当局に逮捕してもらい、相手国の法律に基づいて裁判にかけてもらうように、要請する方法であり、米国など一部の国のように条約の無い国へ直接乗り込んで強制的に拉致してくる手段を許されていない日本にとって、犯人を処罰する唯一の手法です。EUのように世界が政治・経済的に共同体になる日がまだ遠い以上、今後も代理処罰が犯罪抑制のための重要な手段となるでしょう。

世界中どこへ逃げても刑罰を伴わない犯罪は存在できない社会、はまだまだ理想でしかありませんが、少なくとも、人が人としてけしてやってはならない犯罪に関する限り世界共通である以上、私たちは、こうした国家間の矛盾を世界に訴える努力をしていかねばならないのでは、ないでしょうか。

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